TOP ご利用事例 「成長を加速させる資金繰り術」—Creavalueが語る、D2Cブランド「TORINOX」の成功とFlex Capital Invoiceの役割

「成長を加速させる資金繰り術」—Creavalueが語る、D2Cブランド「TORINOX」の成功とFlex Capital Invoiceの役割

株式会社Crevalue 様
スポーツサングラスブランド「TORINOX(トリノクス)」を展開する株式会社Crevalueは、プロゴルファー横峯さくら選手との公式アイウェアパートナー契約を締結するなど、ブランド価値を高めながら急成長を遂げているD2Cスタートアップです。商品の仕入れや広告投資など、先行コストが発生しやすい事業モデルのなかで、機動的に資金を確保すべくFlex Capital Invoiceを活用いただいています。今回は、代表の近藤さんに事業の狙いと資金戦略について伺いました。

目次

D2Cブランド「TORINOX」が生まれるまで

ーーまずはCrevalueの事業概要について教えてください。

株式会社Crevalue 近藤さん(以下、敬称略):

Crevalueは現在4期目を迎え、スポーツサングラス「TORINOX(トリノクス)」のD2C(メーカーから消費者に直接販売するビジネスモデル)販売を主力事業としています。TORINOXは、スポーツユースに耐えうる機能性と日常使いにも映えるデザイン性を兼ね備えたサングラスです。

創業当初はスキンケアブランドの立ち上げを試みていましたが、薬事法や広告規制の壁に直面し撤退することになり、現在の事業にシフトしました。

  • 近藤 彰吾 / 株式会社Crevalue 代表取締役
  • 人材系企業、製薬会社、広告代理店にて営業職を経験した後、ヘアケア領域のスタートアップにてCOOを務める。その後、D2Cスキンケアブランドの立ち上げを経て、2021年にCreavalu株式会社を創業。現在は、スポーツサングラスブランド「TONOX(トリノクス)」を中心にD2C事業を展開。ブランド運営に加えて、事業開発やマーケティング支援も手がける。

ーー「TORINOX」を立ち上げた理由は何だったのでしょうか?

近藤:

TORINOXを立ち上げたきっかけは、「自分が本当に欲しいもの」を探求する過程から生まれました。

私はマーケティング業界で長く働き、前職ではスタートアップのCOO(最高執行責任者)としてブランド戦略を担当していました。その経験を通じて、「自分自身が本当に欲しいものは何か」という問いを考え続ける中で、ある日、「こういうサングラスがあれば自分は絶対欲しい」というアイデアが自然と浮かんできました。論理的に考えていたことと直感的に感じていたことが合わさって、TORINOXを形にすることができました。

マーケティングでは一般的に「市場ニーズに合わせて商品を設計する(マーケットイン)」というアプローチが重視されますが、私は「自分自身が本当に欲しいと思えるものをつくる(プロダクトアウト)」ことを大切にしています。

日常的にサングラスを使う自分自身のライフスタイルに照らし合わせて、「こんなサングラスがあれば、間違いなく自分は買う」と確信できた、それがTORINOX誕生の原点です。

ブランドのポジショニングと価値提供

ーー事業のミッションはどのように設定していますか?

近藤:

私たちは特別大げさなミッションを掲げているわけではありません(笑)。端的に言えば、「デザイン性や機能性が高く、手に取りやすい価格のサングラスを提供する」というシンプルな目標です。理念先行ではなく、実際に市場で支持される商品開発を最優先しています。

長年続くブランドには共通の課題があります。それは成長に伴いターゲット層が広がりすぎ、当初のコアユーザーが「もはや自分のブランドではない」と感じて離れていく現象です。有名アウトドアブランドやスポーツブランドの大衆化によって起こる顧客離れが典型的な例でしょう。

私たちはそのタイミングで選ばれるブランドを目指しています。価格設定、デザイン哲学、販売チャネル戦略など、あらゆる面で既存市場の常識に挑戦し、業界に新しい価値観をもたらす「ゲームチェンジャー」としての立ち位置を確立したいと考えています。

資金調達の背景:事業機会を逃さないタイムリーな資金戦略

ーー「Flex Capital Invoice」を利用することになった背景を教えてください。

近藤:

Flex Capital Invoiceを活用し始めたきっかけは、何よりも”スピード感”でした。私たちのようなD2C事業では週単位で仕入れや販促の意思決定を行う必要があり、従来の資金調達方法ではタイミングを逃してしまう可能性がありました。事業展開のスピードに合った資金調達が不可欠だったのです。

選んだ理由はスピードだけではありません。スポーツサングラスという物販モデルでは、まず在庫を仕入れてから販売が始まります。さらにD2Cでは広告費などの初期投資も自社負担となります。つまり「仕入れ+販促」の資金を先に支出し、売上は後から回収するという、いわゆる運転資金が発生します。

このD2Cというビジネスモデルが抱える資金需要の特性にFlex Capital Invoiceはぴったりフィットしていると思います。特に当時は「売れる手応え」を掴んでいたタイミングで、「今こそ投資して攻めるべき」と判断していました。このとき改めて実感したのは、ファイナンスにおいて重要なのは「資金コスト」だけではなく、「いかに機会損失を防ぎ、売上を最大化できるか」ということです。目の前に大きなビジネスチャンスがあるのに、資金繰りの問題で諦めざるを得ない。そんな機会損失による逸失利益に比べれば、Flex Capital Invoiceの手数料は正直、些細なものでした。スピーディーに資金繰りを改善できるこのサービスのおかげで、私たちは躊躇なくチャンスを掴みに行くことができ、非常に大きな価値を感じています。

キャッシュフロー管理とFlex Capital Invoiceの組み込み方

ーーFlex Capital Invoiceをどのようにキャッシュフロー計画に組み込んでいるのでしょうか?

近藤:

私たちのキャッシュフロー設計は、「月次で在庫を1回転させる」ことを基本としています。例えば、5月に仕入れた商品は5月中に売り切るという運用です。一方、仕入先への支払いサイトは通常6月末となっています。

ここでFlex Capital Invoiceの強みが発揮されます。仕入先への支払いをFlex Capital Invoiceに立て替えていただき、私たちはその後4回に分けて返済できるという仕組みです。例えば6月末に支払うべき請求書を、7月から4ヵ月かけて分割返済することが可能になるわけです。

この分割払いの仕組みにより一度に大きな資金流出が発生せず、その間に新たな仕入れや広告投資に資金を回すことができる。つまり、月々の支払い金額を抑えながら、事業成長のサイクルを加速させることができます。

実務面では、社内のキャッシュフロー計画表に「Flex Capital活用枠」という項目を設け、月末残高が一定水準を下回る見込みの場合に、Flex Capital Invoiceの活用を検討するプロセスを組み込んでいます。

この仕組みにより、売れるタイミングを逃すことなく、過剰な手元資金の確保や在庫の積み上げを回避しつつ、事業成長のスピードを維持できています。

利回り重視の資金戦略:調達コストをどう見るか

ーー調達コストに対する懸念はありますか?

近藤:

資金調達コストに対する懸念は、正直ほとんどありません。私は「成長率が調達コストを上回っていれば問題ない」と考えています。例えば月次で10%の成長が見込める事業なら、たとえ9%のコストで資金を調達しても十分に回収できます。むしろ、その資金を使わずに成長機会を逃す方が、はるかに大きな損失だと考えています。

多くの経営者が「損益計算書(PL)上の数字が悪化する」という理由でデット性資金の調達を躊躇しがちですが、PLはあくまで「過去の成績表」にすぎない、重要なのは事業成長だと考えています。

一方、キャッシュフローは決してごまかせません。キャッシュがなければ企業は立ち行かなくなりますし、十分にあれば次の成長施策を打てる。だからこそ私は「キャッシュフローこそが経営の生命線」だと確信しています。

特に私たちのような、スピード勝負のD2Cスタートアップでは、「資金があるかないか」で月々の成長率が劇的に変わります。そうした局面で、金利や手数料の高低に固執して意思決定が遅れるのは、ビジネスチャンスを逃す最大のリスクです。

ビジネスの本質は、投下した資金をいかに効率よく増やせるかという点にあります。だからこそ、単に調達コストだけで判断するのではなく、「その資金を活用してどれだけキャッシュフローを最大化できるか」という投資効率の視点で、Flex Capital Invoiceのようなファイナンスツールを戦略的に活用すべきだと考えています。

Flex Capitalはスタートアップに寄り添うファイナンスパートナー

ーーFlex Capitalの良さはどこにありますか?

近藤:

Flex Capitalの最大の魅力は、スタートアップの成長にフォーカスし、経営者側の「資金が必要な理由」や「事業の将来性」といった本質的な部分に真正面から向き合ってくれる姿勢にあります。

スタートアップが資金を必要とするタイミングは、まさに「今、成長のチャンスをつかむために投資したい」という瞬間です。このようなケースにおいて、通常のファクタリングサービスは一括返済が基本であるため、短期的な資金調達には役立つものの、返済時に資金繰りを圧迫するリスクがあります。一方、Flex Capital Invoiceでは大きな支払いを4回の分割で返済できるため、キャッシュフローを平準化できる点が大きな強みだと感じています。

また、多くのファクタリングサービスは画一的な審査基準で機械的に判断することが多いですが、Flex Capitalは経営者の現場感覚に寄り添い、「この事業に成長余地はあるか?」「返済の道筋は立っているか?」といったビジネスの本質を評価してくれます。

実務面でも非常に助かっています。管理画面はシンプルで直感的に操作できますし、提出書類も必要最小限に絞られています。現場で日々奮闘している私たちにとって、この手続きの簡便さは何よりも価値があります。

何より素晴らしいのは、スタートアップの事業特性や成長フェーズを深く理解し、それに合わせたソリューションを提供してくれる点です。私にとってFlex Capitalは、単なる資金提供者ではなく、私たちの意思決定や成長を支えてくれる「ビジネスパートナー」だと感じています。

Flex Capital Invoiceの導入効果:在庫切れゼロの経営を実現

ーー実際に事業にどのような効果がありましたか?

近藤:Flex Capital Invoiceを導入して最も大きな効果は、「仕入れを止めずに済む体制を継続的に維持できるようになった」ことです。

私たちのようなD2Cモデルでは、売れるタイミングを逃さず在庫を確保できるかどうかが売上に直結します。いくら効果的な広告を出しても、在庫がなければ販売機会を逃してしまいます。つまり私たちにとって「在庫があるかどうか」は、売上を生み出す権利があるかどうかと同義なんです。

以前は資金繰りが厳しい月には「今月は仕入れを少し控えようか」と躊躇することもありました。しかし今では、キャッシュフロー管理表に「Flex Capital活用枠」を組み込み、資金残高が一定水準を下回りそうな時点で、先手を打って資金を確保する判断ができるようになりました。

その結果、

  • 販売機会の最大化
  • 広告投資効率の向上
  • 事業成長ペースの安定維持

という好循環が生まれています。実際、この1年間では在庫切れによる機会損失をほぼゼロに抑えることができました。

キャッシュフローの波に左右されることなく、事業のスピードと成長軌道を維持できている点で、Flex Capital Invoiceは私たちの経営戦略における重要な柱となっています。

スピードを重視した資金活用術:経営者の皆さんへのメッセージ

ーー最後に、他のスタートアップ経営者へメッセージをお願いします。

近藤:

スタートアップ経営において最も重要なのは「決断のスピード」です。特に私たちのようなD2Cビジネスでは、市場の反応を見ながら素早く方向転換できることが強みになります。その決断力を支えるのがキャッシュフローの柔軟性です。

私が経営者の皆さんに伝えたいのは、資金調達を「借金」としてではなく「成長のための戦略的ツール」として捉える視点です。特に初期段階では、資金調達の方法や金額ではなく、「いかに適切なタイミングで必要な資金を確保し、事業の成長曲線を維持するか」という点に意識を向けるべきだと思います。

キャッシュフローを可視化し、成長機会を逃さないよう計画的に資金を活用する。売上や利益だけでなく、投資対効果の観点から経営判断を行う。こうした姿勢が、持続的な成長への近道だと確信しています。

ーー本日はありがとうございました!

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