TOP 導入事例 「エクイティ調達と事業成長につながり、1年2ヶ月で約5倍以上のMRRへ」株式会社Awarefy

「エクイティ調達と事業成長につながり、1年2ヶ月で約5倍以上のMRRへ」株式会社Awarefy

株式会社Awarefy 様

目次

株式会社Awarefyについて

株式会社Awarefyは、「大切と向き合う自分をつくる」をパーパスに掲げ、心の問題に取り組む会社として、認知行動療法に基づくメンタルケアアプリ事業を展開しています。
生成AIを活用し、24時間365日ユーザーをサポートしてくれるAIメンタルパートナーを提供しています。

「アウェアファイ」は、認知行動療法やマインドフルネスといった科学的に根拠のある心理学の理論と、AIの技術をかけ合わせたAIメンタルパートナーです。
日々の生活をより良い方向へ変えていくためには、自分自身を振り返り、理解することが重要です。AIを活用して自分自身を可視化することで、考えや行動の幅を広げ、日々の生活や周囲との関係性を改善しています。

個人向けサービスの「Awarefy」では、心理学の理論にAIの最新技術を組み合わせたスマートフォンアプリとして、日々のコンディションや感情を記録したり、マインドフルネス瞑想に取り組んだりすることで、自分に必要な心のケアをトレーニングできます。

法人向けサービスの「Awarefy for Biz」では、「アウェアファイ」で培った手法・ノウハウを活用して、企業で働く方々の心の健康とパフォーマンス向上を支えるさまざまなソリューションを提供しています。

  • 株式会社Awarefy 代表取締役
    小川 晋一郎
    東京大学工学部システム創成学科卒業後、株式会社リクルートへ入社、HRカンパニー (現リクルートキャリア) で営業・コンサルタント・データサイエンティストとして事業に従事。 2014年に株式会社ビズリーチに転職し、転職サイト「ビズリーチ」事業の一人目プロダクトマネージャーを経て新卒事業部長として「ビズリーチ・キャンパス」事業を立ち上げる。2019年より株式会社Hakali(現:株式会社Awarefy)CEOに就任

-創業のきっかけを教えてください。

小川さん:
ビジネスを長くやってきたなかで、メンバーのマネジメントを通じて、心の問題でパフォーマンスがでないことを多く見てきました。
心の領域についてリサーチしていく中で2019年に認知行動療法の第一人者である早稲田大学の熊野先生(人間科学学術院熊野宏昭研究室)に出会って、これだと思い事業が進んでいきました。

早稲田大学 人間科学学術院 行動医学研究室

小川さんと熊野先生のインタビューはこちら

-そのような背景だったのですね!

小川さん:
Amazon創業者のジェフ・ベゾスが「10年後も変わらないものに着目せよ」ということを言っていますが、どれだけ経済が発展しても心の問題は変わらずあり続けるものだし、ある種、心がすべてであると言えるなと思いました。高い買い物ができたとしても、満たされなければ意味がないと思いますし、心に向き合うことが大事だと考えています。

-非常に共感します!素晴らしいビジョンですね。

1日単位でキャッシュフローを見ているなかで、大きな入金があり心理的に大きかった

-当初ご相談頂いた時期(23年3月)のことを教えてください。RBF・ベンチャーデットというサービスや、Flex Capitalのことはご存知でしたか?

小川さん:
ノンバンクのRBFやベンチャーデットは知らない状態でした。会社として、最初はコンサルティング事業も行っていて、その事業でデットの調達は行っていました。
Awarefyのソフトウェアの事業は20年5月にリリースし、21年の7月にエクイティでの調達をしたのですが、その時点でデットでも8000万ほど借り入れを行えていて、コンサルティング事業とあわせて運営はできていました。

-なるほど、サービスローンチの時点で別の事業によってデットでの資金調達が出来ていたのですね。それではどのようなタイミングでお声かけいただいたのでしょう?

小川さん:
SaaSの事業を行うなかで、22年の12月からプレシリーズAラウンドの資金調達に動いていました。その中で色々な調達方法を調べるなかでRBFの存在を知り、問い合わせを行いました。

-追加のエクイティ調達の時期だったんですね。

小川さん:
12月から動きはじめて、遅くとも6月着金の予定で動いていましたが、時間がかかる可能性があり、ランウェイを考えると手持ちを厚くしたいと考えていました。
コンサルティングや人材紹介の事業では黒字が出ていて、その資金をすべて開発に注ぎ込んでいる時期でした。コンサルティング事業は利益がでるのですが、事業に集中するために縮小している途中の段階でした。
シード期からプレシリーズAに向けて、より伸ばしていく事業に集中していく時期だったんです。

-そういった状況だったんですね。他のファイナンスも動いておられましたか?

小川さん:
日本政策金融公庫でも200万円の追加融資をうけ、Flex Capitalでも審査を依頼しているところでした。

-そのタイミングのご支援だったのですね。Flex Capitalとしてはご希望金額どおりのご支援ができました。その後の事業や資金調達の状況はいかがでしたか?

小川さん:
もともとプレシリーズAのリスクヘッジ的な観点での相談だったのですが、支援してもらったことによって投資家ともしっかり交渉をすることができました。
審査もスムーズだった印象です。私もファイナンスにかかりきりでストレスフルな状況だったので1,000万のファイナンスができたことは安心できました。
手続きでごちゃごちゃしたこともなく、さっと借りられた感覚は価値が高かったです。

事業としても、生成AIが話題になったのが2月のタイミングで、すぐに開発に取り掛かり4月にAI機能をリリースしました。ファイナンスの最中に生成AIが登場した訳ですが、焦らずにその市場の反応をキチンと見ながら着地できたことはすごく良かったです。

最終的に、プレシリーズAの着金は7月20日でした。コストも絞れるだけ絞ったりもしたので、蓋を開けてみれば余力を残して調達できたのですが、当時はキャッシュ面で精神的に不安があったので、それを解消してもらえたなと思っています。

-調達、事業ともに成功されていて嬉しく思います!

小川さん:
当時はPLの売上や利益以上に、キャッシュフローを1日単位で見ている世界で、その中でプラス1,000万の着金があったことは、心理的に非常に大きかったです。

-事業の成長にお力添えできて良かったです!

エクイティ調達と事業成長につながり、1年2ヶ月で約5倍以上のMRRへ

-RBFのご支援直後の状況をお伺いいたしましたが、現在の状況はいかがでしょうか?

小川さん:
7月20日にプレシリーズAが着金し、さらに事業を成長させるフェーズに入っています。生成AIが引き続き伸びていて、ユーザーニーズがあることを掴みました。
メンタルヘルスにおける生成AIの活用をさらに模索しているところです。
事業の売上も当時の23年3月とくらべても、1年2ヶ月でMRRが5~6倍程度に伸びています。

-それは素晴らしい伸び率ですね!

小川さん:
アプリストア内のランキングでも高い位置にいれており、ユーザーに好評いただいています。メンタルヘルスの再発防止のニーズでよく使っていただいています。
調達した資金は基本的に開発投資に利用していて、マーケティング投資ではなく機能開発投資によって事業が伸びてきているので、広告で大きく獲得している状況ではないです。CPAも下がり広告効率も上がっていっています。
もう1段上の成長を目指していて、次の段階に行きたいと思っています。

デットを織り交ぜたファイナンス計画を立てていきたい

-事業成長が効率よく成し遂げられているんですね。改めてこれからのFlex Capitalへのご意見やご要望はございますか?

小川さん:
率直にいうと、RBFはエクイティ調達のつなぎでないと使いづらいという印象があります。
以前の調達環境では、資金を前借りして広告費を踏んでトップラインを伸ばすことが次のラウンドのバリエーションアップにつながっていました。しかし、SaaS企業の評価がトップラインの高さではなく、利益体質や黒字化の見込みで評価されるようになってくると、広告費を先に踏むための前借りの資金というものの意味が変わってきたように感じます。

-なるほど、資金の前借りによるタイムスリップのような売上トップラインの成長に対して、市況の評価が変わって来ているのですね。

小川さん:
ただ、次の調達は一定の割合でデット調達も行おうとしています。早めに黒字見えるところまで経営状況をもっていきたいと思っていて、黒字運営が出来ているのであれば、追加の資金をエクイティで調達することよりもデットで調達するほうが合理的だと考えています。

-大変勉強になります。他の企業のインタビューをしていても、エクイティのラウンドをスキップする・延期するためのデットファイナンス活用という声をお聞きします。

小川さん:
他のスタートアップの方もそのような考えがあるんですね。面白いです。
私たちも、市況を見ながらの判断になりますが、デットを織り交ぜたエクイティプランニングが増えそうだなと感じますね。
選択肢が増えることはスタートアップにとってありがたいですし、SO付き融資(新株予約権付き融資/ワラント付き融資)の手法も面白いと感じていて、中身を精査しているところです。
黒字化を達成することで、銀行のプロパー融資で金額も大きく金利も安い借り入れができるようになりたいと考えています。

-フィードバックをいただきありがとうございます。黒字化達成後のプロパー融資までのデットファイナンス手段を作るという事業コンセプトを持っているので、まさしくプロパー融資までの橋渡しとして貢献できるように引き続きサービスの利便性を高めていきたいと思います。
市場の環境変化によって、エクイティ・デットの意味合いが変化していくことも勉強になりました!

これからのAwarefyについて

-最後に貴社の今後のご展望を教えてください。

小川さん:
現在は個人向けがメインですが、将来的に僕らのサービスを通してあらゆるメンタルの課題の解決ができることを目指しています。
個人向けだけではなく、法人向けや医療の世界でも価値提供できるかを考えています。
直近でもシリーズAを検討しており、さらに大きく調達をして事業成長をしていきたいです。
生成AIの登場によってシナリオが大きく変わったのですが、生成AIは外部環境がすぐに変わっていくことを実感しています。半年前にたてたものの前提が全く変わってしまうような早さです。
その流れのなかで投資判断や開発の意思決定を難しいですがやっていく必要があるなと思います。
例えばですが、現在はテキストベースのサービスですが、音声も無視できなくなっており、AIとのコミュニケーションの仕方がどう変わっていくのか、しっかり状況を見て考えて行きたいと思います。

-すごく機動的に動かれているのですね!メンタルヘルスの課題解決がさらに進んでいくことを願っております。本日はありがとうございました!

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