AI受託開発から事業成長を加速させた株式会社Automagicaが語るーFlex Capital Invoiceの活用方法

目次
「AI受託」へのピボットと事業黒字化までの軌跡
ーー まずは株式会社Automagicaさんの事業についてご紹介いただけますか。
Automagica 堀さん(以下、敬称略):
Automagicaは「カリスマAI」というブランドで、”お客様の強力な開発部”として、企業ごとの課題に応じた迅速な受託開発や革新的な生成AIツールの開発・提供をしています。「日本企業におけるAI導入のハードルを下げる」ことを目指したサービスとなっており、あらゆる業種、業界の課題を特定して、それを解決するAIエージェントを開発しています。
- 株式会社Automagica 代表取締役 堀 勝通
- 関西大学商学部卒業。大学在学中に文科省・トビタテ!留学JAPAN 8期生としてメキシコの日系ベンチャーでの1年間就業。VERTEX Technologiesで会員数200万人規模のプラットフォームのマーケティング、PdMに1年6ヶ月間従事。大学に復学し、在学中にlilo株式会社(現株式会社Automagica)を創業。陶磁器製の無水調理鍋 ”liloダッチオーブン” を企画し、2年半運営後に大手企業に事業売却。2022年より本格的に生成AI関連ソフトウェア開発事業を開始。代表取締役として、主に営業、事業戦略立案、マーケティング、資金調達などを指揮。
ーー 創業当初から「カリスマAI」を展開されていたのでしょうか。
元々会社設立時は高級な土鍋の通販事業を展開していました。それが、2022年末のChatGPT登場によるAIブームを受けて、思い切ってAI事業へとピボットすることを決断し、AI秘書サービスというコンシューマ向けサービスを展開し始めました。
当時はプレシードラウンドのエクイティ調達を実施して事業を推進していましたが、なかなかうまくいかず、資金ショートが目前まで迫るという状況になりました。
様々な関係者への相談を経て、事業存続のためには迅速かつ効果的な施策が必要だと判断し、収益向上と費用削減の両軸から経営改革に着手しました。具体的には、10名規模の開発体制の最適化とAI秘書サービス開発で蓄積した技術力と専門知識を活かしたAI受託開発事業領域への展開です。
このピボットにより、わずか3ヶ月で月商1,000万円を突破する成果を達成することができました。その後も継続的に案件を獲得できる体制が整い、新たなビジネスモデルの確かな手応えを実感するに至りました。
ーー なるほど。ピボットしてAI受託開発事業(のちの「カリスマAI」)を展開するようになったのですね。
堀:
そうですね。事業転換を進める一方で、ブランディングへの投資も早くから着手しました。技術の深さにこだわる企業が数多く存在する中、将来的にはサービスの差別化が難しくなり、マーケティング競争の時代が来ると予測したのです。そこで、まだ多くはなかった利益の一部をマーケティング費用として活用し、「カリスマAI」というブランド名を打ち出しました。この独自の戦略によって会社としての存在感と信頼性が高まり、大企業からの受注獲得にも繋がっていると実感しています。
「Flex Capital Invoice」の活用シーンと心理的安全性
ーー 「Flex Capital Invoice」を検討した背景や決め手について教えてください。
堀:
当時、私たちがAI受託開発事業へピボットしたことで、ビジネスモデルも大きく変わりました。それまではエクイティファイナンスによって資金調達し成長していく戦略でしたが、受託開発というビジネスモデル上、その方法が合わなくなってしまいました。そこでデットファイナンスについてしっかりと学ぶ必要があると考え、金融機関からの借入をはじめ様々なデットファイナンスサービスを調べていたところFlex Capitalを見つけ、相談させていただきました。
Flex Capitalへの相談と並行して、金融機関にも相談はしていましたが、「Flex Capital Invoice」を利用する決め手となったのは、やはり「圧倒的なスピード」です。手続きの全てがデジタル化されており負担なく申し込むことができましたし、提出した翌週には与信枠が提示され、すぐに利用できる状態になっていました。まだまだ立ち上げ期で毎月売上の変動が大きい状態でしたので、いつでも利用できる与信枠をスピーディにご提供いただいて大変ありがたかったです。
ーー 具体的には「Flex Capital Invoice」をどのように活用されていますか。
堀:
主にキャッシュフローの安定化のために活用しています。例えば、AI受託開発事業にピボットしてからAWSなどのシステム利用料のコスト負担が大幅に増加しました。
私たちは、毎月の総コストを把握し、その平均額の約3ヶ月分を手元キャッシュとして維持するというルールを設けています。3ヶ月分あれば「安心」できるという感覚を持っていますが、システム利用料の中には1年間のコストをまとめて支払う必要があるサービスもあり、一時的にキャッシュアウトが大きくなり、手元キャッシュが薄くなってしまう月があります。
大きな支払いが集中することによって3ヶ月ラインを下回りそうな状況になった時、「Flex Capital Invoice」を利用します。このサービスは支払う必要がある請求書を立て替えてくれ、私たちは翌月以降、4分割で返済することになるので、キャッシュフローの安定に繋がり、事業運営を平準化するためのツールとして大いに助かっています。
ーー 計画的に活用いただいていますね。
堀:
それに加えて、利用できる与信枠があること自体が、大きな「心理的安全性」 に繋がっています。例えば1,000万円の枠があれば、これは1,000万円の資金調達ができたのと同じような価値があると思っています。いざという時にすぐに発動できるという安心感が、日々の資金繰りの心配から解放してくれ、経営に集中できる環境を作ってくれています。
攻めの投資にも使える「Flex Capital Invoice」
ーー 「Flex Capital Invoice」は攻めの投資にも活用されていると聞きました。
堀:
そうですね。例えば大型の広告を展開する際に、前払いで1,500万円が必要になるケースがあります。そういう大きな支払いが必要な場合に、「Flex Capital Invoice」の与信枠があると躊躇せず動けると思っています。また、採用の紹介料なども良い例の一つです。効果が出るまで数ヶ月の時間差がある出費・投資には非常に相性が良いと感じています。これは投資とリターンのタイミングを合わせる「レバレッジを効かせる」 行為だと考えています。つまり、攻めの投資を行う際に「Flex Capital Invoice」という財務的バックアップを持っておく、という安心感が、積極的な経営判断を後押ししてくれています。
ーー まさにそのような使い方でご利用いただきたいと思って作りましたので、ぜひご活用いただければと思います。
ーー AutomagicaにとってFlex Capitalとはどういう存在ですか?
堀:
財務的な余裕ができたことで、「明日の売上」だけを追う短期的な視点から解放され 、中期的な戦略に集中できるようになりました。
例えば、これまで様々な業界のAI受託開発事業で得た知見を活かし、人材紹介領域に特化したAIエージェントの開発に注力するという戦略的な判断も、キャッシュフローの安定があってこそ可能になったことです。
Flex Capitalの存在は、私たちが本質的な経営課題に取り組むための時間と心の余裕を与えてくれる存在だと感じています。
今後の展望と「人材紹介×AI」への特化
ーー 最後に、今後の事業展望についてお聞かせください。
堀:
私たちは現在、人材紹介業界向けのAIエージェント開発に注力しています。まだDXが進んでいない企業のみなさまでも、一気にAIを活用できる可能性がありますので、ぜひお気軽に「壁打ち」からご相談ください。
また、事業拡大のため、AIプロダクトマネージャー(AIPM)やITコンサル・SIer経験者、AIエンジニアなどの仲間も積極的に募集しています。ご興味があればぜひご連絡ください。本日はありがとうございました。
ーー ありがとうございます。まさに、「Flex Capital Invoice」の活用事例として、多くのスタートアップの参考になりそうです。
※ 2025年4月にお伺いした内容となっています
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- 運営会社:株式会社Fivot
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